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安全な宇宙空间を次世代に

花田俊也教授
英文著者 William J. Potscavage Jr. ? 2020/08/25 ? 动画作成者

安全な宇宙空间を次世代に

花田俊也教授
英文著者 William J. Potscavage Jr.
2020/08/25
动画作成者
花田俊也
花田俊也
教授
工学研究院航空宇宙工学部門 国際宇宙天気科学?教育センター
専门分野
宇宙工学

花田俊也
花田俊也
教授
工学研究院航空宇宙工学部門 国際宇宙天気科学?教育センター
専门分野
宇宙工学

千キロ上空の宇宙で今、何百万もの宇宙ごみ(スペースデブリ)が时速2万8千キロで、地球の周りを飞び交っています。遥か彼方にあるこれらの物体は、多くの人にとっては无関係かもしれません。しかし、それが1円玉ほどの大きさでも、その速度で卫星に衝突すると、甚大な被害を及ぼすとともに、たちまち、天気予报や骋笔厂、テレビ放送など私たちの生活に欠かせないサービスに影响を与え、胁威となります。

「新たなロケットの打ち上げがなかったとしても、放っておけばスペースデブリ同士の衝突で量は増え続け、宇宙での活动は年々危険性が高まっていきます」。九州大学大学院工学研究院航空宇宙工学部门の花田俊也教授はそう指摘します。「未来の安全な宇宙空间のために、今すぐ手を打たなければなりません」。

花田教授の予测モデルによるスペースデブリの状况推移のシミュレーション

花田教授は、1997年から理論計算を実験と組み合わせ、スペースデブリの追跡と時間の経過に伴い状況がどのように推移するのか予測するモデルの開発に力を注いできました。その成果が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同で開発した、地球の周りにある全ての物体の追跡と将来予測を行うモデル NEODEEMです。

スペースデブリという難題に取り組む時、花田教授がいつも大切にしている言葉は「シンプル?イズ?ベスト」です。 花田教授と研究グループは、一見複雑な現象について、単純な法則とアルゴリズムで紐解こうとしています。スペースデブリが衝突する確率の評価、または、考慮すべき点をなるべく減らすことを目指し、既知の方程式とアルゴリズムを融合させ、新たなモデルを作っています。既知のモデルとデータが十分でない場合には、机上にとどまらず、実験を行い実際のデータを集め、それらのギャップを埋めています。

「高速や低速で卫星に衝突して破砕した际の破片の実験データは、狈贰翱顿贰贰惭に组み込まれており、それは宇宙机関が独自にモデルを构筑する际にも役立てられています」と花田教授は説明します。

狈贰翱顿贰贰惭は、花田教授がそれぞれ别に开発した2つのモデルから発展しました。1つ目は骋贰翱顿贰贰惭で、赤道の上空3万5786キロ、地球と卫星が一定の位置関係を保つことができる静止轨道上にあるスペースデブリの追跡に特化したモデルです。

卫星が壊れる様子を调べるスペースデブリの衝突破砕実験

2つ目は尝贰翱顿贰贰惭で、地球から2千キロ以内の低轨道上にある物体を追跡する、闯础齿础と共同开発したモデルで、大気抵抗という复雑な要素について考虑しています。大気抵抗は、太阳が空気を暖めることで大きく変化します。この2つのモデルを合わせ、継続的に更新を重ねた狈贰翱顿贰贰惭により、现在、地球を周回するすべての物体を完全に把握できるようになりました。

花田教授は、このモデルを使って、スペースデブリを追跡する地上システムの誘導や発生源の特定に活用するだけでなく、スペースデブリの除去と除去の推進策についても積極的に検討しています。さらに、地上からは観測できない、 サイズ1ミリメートル以下の破片の把握を目的とした超小型衛星の設計も進めています。

卫星に関する教育研究の重要な取り组みとして、缶ジュースサイズの「缶サット」と呼ばれる模拟人工卫星を、地上4キロまで试験的に打ち上げる学生主导のプロジェクトがあります。これらのプロジェクトは、主体が学生であり、花田教授はあくまでも协力者の1人です。

小型卫星蚕-尝颈の模型を手にする学生たち。クラウドファンディングによる学生主导プロジェクトでは、光度変化から卫星の姿势を逆推定する方法の検証を目指しています

「相谈がない限り、口出ししないということを大切にしています。本当はこうした方がいいのに、と思うこともあり、难しいのですが」と花田教授。「しかし、学生がこういったプロジェクトや経験を通して、すこぶる成长しているのを感じます。プロジェクトとは别の责任を抱えたり、他の勉强をやったりしながらも、バランスを取り、能力を身につけていく学生の姿に惊かされます」と话します。

現在、花田教授と学生たちは、 クラウドファンディングによる小型衛星(愛称Q-Li)の打ち上げプロジェクトを進めています。軌道上を回るスペースデブリの様子を、地上から光の反射を用いて観察する方法の正確性について、実際にQ-Liに搭載したセンサーで確かめる予定です。

次世代の科学者たちを育て、スペースデブリの问题に真正面から取り组む花田教授。将来の有益な宇宙开発のため、クリーンで安全な宇宙空间を后世に残すと决めています。

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