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2024年度の「九州大学伊藤プロジェクト」の受賞者に、Oliver Panico氏 (受賞当時:パリ工科大学博士課程在学)が選出され、令和7年3月13日(木)、応用力学研究所の藤澤教授、糟谷教授、文准教授の陪席のもと、特別応接室にて石橋総長から同賞を授与しました。
「九州大学伊藤プロジェクト賞」(Kyushu University Itoh Project Prize)は、本学が英国物理学会出版と共催し、故伊藤早苗名誉教授によって2005年にヨーロッパ物理学会(プラズマ物理分科会)へ設立した賞です。本賞は、プラズマ中の乱流や輸送、閉じ込め物理の研究に関して優れた成果を発表した博士課程の大学院生を表彰し、本学に招聘して講演や共同研究の機会を提供するものです。これまで、2020年にコロナ禍のためヨーロッパ物理学会(プラズマ物理分科会)が開催されなかった年を除き毎年実施しています。歴代の受賞者は、Wisconsin大学やGreifswald大学の教授、ドイツのマックスプランク研究所の主幹研究者となるなど、世界各地のプラズマ核融合研究の第一線で活躍しています。
本賞は19回実施されていますが、2023年(3人の準受賞者のみ)を除き受賞者を輩出しています。Oliver Panico氏は2023年の準受賞者の一人で18人目の受賞者です。核融合炉を目指したドーナッツ型の磁場に閉じ込められたプラズマが同氏の専門です。通常、当該分野の研究は、理論、シミュレーションあるいは実験と分業で研究を進めていますが、同氏は理論とシミュレーションの二刀流で研究を進めている稀有な研究者です。今回、磁場閉じ込めプラズマ中で起こる間欠的輸送と(輸送を車の流れに例えると)輸送の渋滞に対する優れた考察に対し賞が贈られました。
同氏は、今回の来日に併せ本学でセミナーを开催し、参加者から好评を博しました。九大滞在中に同氏が実験を行ったスイスの研究所に学术研究员としての就职が决定したことはとても嬉しいことです。今后も、本赏がプラズマ核融合研究分野の优秀な若手研究者が日本に亲しむ机会となり、また、国际的に活跃するための一助となれば幸いです。
左から糟谷教授、石橋総長、Oliver Panico氏、藤澤教授、文准教授
歓談するOliver Panico氏
応用力学研究所 教授 藤澤 彰英
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