Research Results 研究成果
ポイント
概要
ヒトの一般的な色覚は3色覚ですが、2色覚などの少数派の色覚を持つ人もいます。2色覚の见え方を模拟した画像により、一般的な3色覚を持つ人が2色覚の见え方を推测することは可能です。しかし、生まれつき2色覚の色空间で生きている人々が日常目にするような复雑な光景にどのように目を向け、印象の受け方が3色覚を持つ人とどのように异なるのかはよくわかっていませんでした。
本研究では、色覚の违いが絵画画像を见る际の视线に影响すること、しかし遗伝的な色覚の违いは絵画の色彩印象には大きな影响を与えないことを実証しました。
九州大学大学院芸術工学研究院の平松千尋准教授、芸術工学部卒业生の高嶋龍彦氏らの研究グループは、2色覚や3色覚など異なる色覚を持つ人々を対象として、多様な色や明るさの空間分布を示す絵画画像を見ている際の視線を計測し、絵画の印象を様々な形容詞を用いて評価してもらう実験を行いました。個人の視線の相関解析により、3色覚同士の視線は2色覚同士より似ていることがわかりました。また、3色覚の人が2色覚の見え方を模擬した画像を見た時の印象の方が、生まれつき2色覚の人が持つ印象よりも、3色覚の人の印象と異なることがわかりました。
これらの结果から、色情报は视线を诱导する重要な手がかりである一方、色彩印象は个人に特有の色空间を生涯に渡り経験することで、个人の中で基準が作られると考えられます。今后は、色覚によらずどのように主観的な色彩印象が様々な色覚を持つ人々において形成されるかの解明が期待されます。
本论文は、学术誌「英国王立协会纪要」オンライン版で2023年9月13日(水)に公开されました。
研究の概略図-絵画鑑赏実験の様子(イラスト:?たつひこ)
论文情报
掲載誌:Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences
タイトル:滨
著者名:Hiramatsu, C., Takashima, T., Sakaguchi, H., Chen, X., Tajima, S., Seno, T., and Kawamura, S.
顿翱滨:丑迟迟辫蝉://诲辞颈.辞谤驳/10.1098/谤蝉辫产.2023.1332
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