Research Results 研究成果
ポイント
ベトナムでみつかったカブトバチ属の新种
ナナフシの卵を運ぶカブトバチ Hisasue et al. (2023)
概要
寄生バチは生态系の调节机能を担う重要な役割を持っていますが、その种多様性や生活史がわかっていないグループがいまだ数多く存在します。カブトバチの仲间はナナフシの卵に寄生すると言われている寄生バチで、ロボットのような不思议な形をしています。
、九州大学大学院生物資源環境科学府博士課程の卒业生の久末遊(2023年修了)博士、ベトナム国立自然博物馆のPHAM Hong Thai博士らの研究グループは、今回ベトナムの調査で得られたカブトバチ類の分類学的研究を行い、16種の新種を発見しました。また、150年近く生活史が謎に包まれていましたが、Loboscelidia squamosaと名付けた新种を観察し、ナナフシの卵を隠すために地面に巣穴を掘ることを世界で初めて明らかにすることができました。
世界全体でこれまでに知られていたカブトバチ属の种数は51种でしたので、本研究により种数が67种と、実に3割以上増加しました。カブトバチ类は稀な寄生バチと考えられていましたが、现在の理解よりはるかに个体数が多く、种多様性も高い寄生バチである可能性も出てきました。また、明らかになった产卵行动は、寄生バチというより、狩りバチでみられる巣作りの习性に近いと考えられます。カブトバチの形态的多様性と生活史の研究を进めることで、ハチの仲间の产卵行动の进化や、不思议な形态の谜を解き明かすヒントになるかもしれません。
本研究の成果は国際学術誌「European Journal of Taxonomy」に2023年8月4日(日本時間)に掲載されました。
论文情报
掲載誌:European Journal of Taxonomy
タイトル:
著者名:Yu Hisasue, Thai-Hong Pham, Toshiharu Mita
顿翱滨:10.5852/别箩迟.2023.877.2203
研究に関するお问い合わせ先