Research Results 研究成果
ポイント
概要
雑草の管理は农地のみならず、宅地、线路、??、道路法?、河川敷など多??で课题となっています。雑草の刈り取りには多?なコストが発?し、除草剤による枯死は、景観悪化だけでなく地盘の软弱化、保??低下など环境问题を招きます。したがって适度な緑化を维持しつつ雑草の増殖を抑制することが望まれますが、従来の抑草剤は除草剤を减弱させたものにすぎず、根本的な解决に?っていません。
本研究では植物の根が成?する?向を攪乱させる化合物BMA の開発に成功しました。BMA は成?抑制を伴わず、きわめて低濃度で重??向に向かって成?する能?を低下させます。
九州?学先導物質化学研究所の新藤充教授、岩?隆幸助教、基礎?物学研究所の森?(寺尾)美代教授、?村岳志助教、および東京農??学?学院農学研究院の藤井義晴教授、和佐野直也博?(当時)の研究グループは、アレロケミカル(※1)の研究過程でシス桂?酸(※2)の成?制御抑制作?を発?し、この化学構造を変換して、成?抑制を伴うことなく根が重??向へ向かう活性を阻害する化合物BMA の開発に成功しました。さらに作?機構解析から、BMA は植物ホルモンであるオーキシンの制御に影響を与えるが、従来の(成?に対する毒性も伴う)オーキシン関連の阻害剤とは作?機構が異なることを突き?めました。
BMA によって根は地中深く潜らず根張りが浅くなると考えられ、養分や?分の吸収が抑えられると予想されます。??で根の成?は抑制されないため、環境調和型抑草剤としての利?が期待されます。さらに、?分吸収の抑制で?みを増す野菜類の成?調節剤としての活?も期待できます。学術的には、重?の?向へ向かって成?する機構の解明に役?つ化学ツールとして利?価値があると考えられます。
本成果はSpringer Nature 社のOA 誌であるScientific Reports に2023 年3 ?30 ?に掲載されました。
BMA による重?屈性阻害
寒天培地上にレタスを発芽させ、横倒しに することで重??向を変化させると、根は重 ??向に向かって成??向を変化させる(根 の重?屈性)。BMA を含む培地では10 nM と いう低濃度でも屈性しない。ここで10 nM と は3 ppb(1 ppb は10 憶分の1)であり、? 1L にBMA を0.003 mg 溶かした濃度に相 当する。
用语解説
(※1) アレロケミカル
植物から放出される天然化学物质が他の植物、微?物、动物、昆?等に阻害、促进あるいはその他の何らかの影响を与える现象をアレロパシーと?い、その原因化合物をアレロケミカルという。
(※2) シス桂?酸
植物(精油)成分によく含まれる桂?酸の?体異性体。平館俊太郎博?(当時、農環研、現 九?院農教授)、藤井らはユキヤナギのアレロケミカルとしてシス桂?酸配糖体を発?し、その活性本体がシス桂?酸であることを突き?めた(J. Chem. Ecol. 2005, 31, 591)。
论文情报
掲載誌:Scientific Reports
タイトル:
著者名:Takeshi Nishimura, Saki Makigawa, Jun Sun, Kozue Kodama, Hiromi Sugiyama, Kenji
Matsumoto, Takayuki Iwata, Naoya Wasano, Arihiro Kano, Miyo Terao Morita, Yoshiharu Fujii,
Mitsuru Shindo
DOI: https://doi.org/10.1038/s41598-023-32063-z
研究に関するお问い合わせ先