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Research Results 研究成果

多彩な色調? 発光を示す結晶を与える柔軟な分子を開発

~结晶中の分子构造を目で见ることができる!?~ 2023.03.14
研究成果Physics & ChemistryTechnology

ポイント

  • 复数の立体配座の安定化に成功し、结晶中の分子构造に応じた色调/発光を示すことを解明。
  • わずか 5種類の溶媒の組み合わせで分子構造や色が異なる 9種の結晶を与えることを発見。
  • 同一分子であるにもかかわらず多彩な色変化を示すため、新たなクロミック材料として期待。

概要

 北海道大学大学院理学研究院の石垣侑祐准教授及び菅原一真博士研究員、九州大学大学院工学研究院の小野利和准教授らの研究グループは、極めて柔軟で複数の構造を発現可能なキノジメタン型分子を合成し、 結晶中の分子構造により結晶の色調や発光が劇的に変化することを明らかにしました。
 炭素=炭素(C=C)二重結合は通常平面構造を示しますが、大きな置換基を周囲に導入することで折れ曲がり構造やねじれ構造といった複数の構造をとる場合があります。これらの分子構造によって物性(色調や発光特性が変化することが知られていますが、複数の構造を取り出し評価することは通常困難です。これは、溶液中ではどちらかの状態、あるいは平均化された状態の物性を観測することになるためです。また、分子運動がほとんど起こらない結晶中でも、通常は安定構造のみが観測され、 二種類の構造を発現させることに成功した例はごくわずかでした。
 研究グループは、颁=颁二重结合周りの构造変化が自由に起こるような分子を设计することで、様々な分子构造とそれに基づく物性を取り出すことが可能と考え、柔软なキノジメタン诱导体を设计、合成しました。その结果、结晶化の溶媒を変えることで、结晶中の分子构造が大きく异なることを见出し、それにより结晶の色调や発光特性が多彩に変化することを明らかにしました。これらの色调変化は构造に由来するため、结晶の色から分子构造を推测することにも繋がると期待されます。
 なお、本研究成果は、2023年2月8日(水)公開の Materials Chemistry Frontiers誌にオンライン掲載されました。

結晶中の分子構造に よって結晶の色調や発光特性が劇的に変化

论文情报

论文名:
(复数の构造をとる极めて柔软なキノジメタン诱导体:结晶拟多形による结晶の色调/発光変化)
著者名:菅原一真 1、 小野利和 2、 矢野 喜男 2、 鈴木孝紀 1、 石垣侑祐 1
1北海道大学大学院理学研究院、2九州大学大学院工学研究院
雑誌名:Materials Chemistry Frontiers (英国王立化学会誌)
DOI:10.1039/诲2辩尘01199补(オープンアクセス)
公表日:2023年2月8日(水)(オンライン公开)

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