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Research Results 研究成果

国内バイオディーゼル燃料製造事業 現状打開の糸口を探る!

生产コスト面における限界性を明らかに 2023.02.01
研究成果Humanities & Social SciencesEnvironment & Sustainability

ポイント

  • バイオディーゼル燃料の国内製造事业が竞合する化石燃料(軽油)との価格竞争に败れ、継続困难の穷地に!
  • 通常のディーゼル燃料(軽油)に対するバイオディーゼル燃料の価格竞争力を独自に评価
  • 炭素税导入やバイオディーゼル燃料への税金引き下げが现状打开の糸口に!

概要

 九州?学?学院経済学府卒业?の绪?鞠さん、九州?学カーボンニュートラル?エネルギー国际研究所(滨?颁狈贰搁)の中?知晃学术研究员、近畿?学产业理?学部の?藪広隆助教、福冈?学経済学部の江?昌伍准教授、そして九州?学?学院経済学研究院の加河茂美主干教授らの研究グループは、?产理论(経済学)に数理最适化モデルを応?した独?の研究フレームワークに基づき、国内のバイオディーゼル燃料製造事业者の?产コスト?における限界性を明らかにしました。
 使?済みの天ぷら油とメタノールを化学反応させて製造される「バイオディーゼル燃料(※1)」は、トラックや重机などで軽油の代わりに利?できる贵重な「カーボンニュートラル(※2)燃料」の?つです。物流の持続可能性を追求する上で重要な役割が期待されるバイオディーゼル燃料ですが、现在その製造事业者の多くが、竞合する化?燃料(軽油)との価格竞争に败れ、事业継続困难の穷地に?たされています。
 この点を踏まえ、同研究グループは、バイオディーゼル燃料の国内製造事業者(35社)の?産パフォーマンスを調査分析し、各事業者が個別の企業努?(?産規模拡?や?産技術向上)によって削減可能なバイオディーゼル燃料の?産コストを、経済?経営学的な評価?法を基に独?に推計しました(下図)。推計結果によると、今後国内事業者が可能な限りの企業努?を重ねたとしても、バイオディーゼル燃料の?産コストは、現状の107円/? 程度から平均で3.5円/? 程度しか下がりません。競合の軽油燃料の平均価格が81円/?(税抜き、調査時点)であることを踏まえると、両者の価格差は??瞭然です。
 本研究では、「バイオディーゼル燃料の?产コストは通常の軽油に?べて?く、価格竞争では太?打ちできない。炭素税の导?やバイオディーゼル燃料への税?の引き下げ、优秀な製造事业者を対象としたドラスティックな?产(技术开発)?援等が现状打开への??となる。」と结论づけています。
 本研究成果は、2023年1?14?(英国時間)にJournal of Environmental Management 誌(2021Impact Factor: 8.91)に掲載されました。

製造事業者ごとのバイオディーゼル燃料1リットル当たりの生産コスト削減ポテンシャル(円) /棒グラフの高さは、事業者ごとのコストの削減可能性(円/?)の推計値 /各事業社のコスト削減可能性は、水酸化カリウム(緑?横線)とメタノール(青?斜線)の2種類の投入要素の削減可能量に由来

用语解説

(※1) バイオディーゼル燃料
バイオディーゼル燃料(Bio Diesel Fuel: BDF)とは、植物油から作られるディーゼル燃料のことです。トラックや重機などで通常のディーゼル燃料(軽油)の代わりに使用することができます。日本では主に使用済み天ぷら油(廃食油)とメタノールを化学反応させることで作られます。通常のディーゼル燃料に比べ、(1)カーボンニュートラルな燃料である、(2)食品ロス削減に貢献できる、(3)排気ガスがクリーン、(4)エネルギー自給率向上に貢献できる等の様々なメリットがあります。
(※2) カーボンニュートラル
カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します。バイオディーゼル燃料は、大気中に存在した二酸化炭素(颁翱?)を吸収してできた植物油を原料とするため、「吸収した颁翱?-燃料燃焼による颁翱?=ゼロ」となるカーボンニュートラルな燃料の一つです。

论文情报

掲載誌:Journal of Environmental Management
タイトル:
著者名:Mari Ogata, Tomoaki Nakaishi, Hirotaka Takayabu, Shogo Eguchi, Shigemi Kagawa
顿翱滨:10.1016/箩.箩别苍惫尘补苍.2023.117284

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