Research Results 研究成果
ポイント
概要
2050年カーボンニュートラル社会达成に向けて、2035年までの100%电动车化戦略を进める国が増えています。日本は电気自动车、燃料电池车ともに开発?発売で各国に先行しましたが、现在では各国の后尘を拝している状况にあります。燃料电池车の贩売台数世界一となった韩国と、低迷する日本を比较し、日本や各国での普及に向けた方策を消费者意识の観点から解明する必要があります。
九州大学エネルギー研究教育機構の吉田謙太郎教授とソウル大学Deok-Joo Lee教授、大学院生Jihyeok Jung氏は共同で、日韓における消費者調査に基づく評価研究を実施しました。日本と韓国では次世代車への消費者意識が乖離し、韓国の消費者は燃料電池車と従来型自動車の価格差への反応が低い傾向が明らかになりました。比較的高価なSUVが好まれる韓国と軽自動車も多い日本とでは、燃料電池車価格の値頃感に対する意識に差異が生じる可能性が示唆されました。
政策シナリオ别シミュレーションでは、购入価格补助よりも水素燃料代无偿化が最も贩売シェアを高めることが日韩ともに确认されました。颁翱2排出量を削减するための费用対効果は、韩国では购入补助金、日本では购入补助金と燃料代无偿化のハイブリッド方式が高くなりました。日韩市场と消费者意识に基づく、未来の水素社会からバックキャストした技术开発とマーケティングの可能性を示す事例であり、今后の日本车市场の展开方向性を予测するために役立つことが期待されます。
本研究成果は、国際学術誌Transportation Research Part D: Transport and Environment (2021 Impact Factor: 7.041)のオンライン速報版に、2022年11月10日(木)に掲載されました。
本研究の分析枠组みと概要
韩国における燃料电池车と水素ステーションのイメージ図
用语解説
(※1) 燃料電池車(FCEV)…水素を燃料としてモーターで走行する電気自動車。日本が開発?販売に先行しているが、韓国や中国のメーカーも開発?販売を進めている。燃料電池バスも日韓両国で実用化され、営業運転されています。水素ステーションの整備に費用がかかり、車両代金も電気自動車より高額になることが短所です。現時点の一例ですが、日本ではFCEV購入時に政府232万円、東京都110万円の補助金が支給されます。韓国では政府2,250万ウォン、ソウル市1,000万ウォンの補助金が支給されます。自治体や車種によって金額は異なります。水素ステーションは日本が約160箇所、韓国は約130箇所が稼働中です。
(※2) ベスト?ワースト?スケーリング(Best–Worst Scaling)…消費者の好みを明らかにするための表明選好法と呼ばれる評価手法であり、環境評価やマーケティング、心理学などに適用される新しい評価手法です。
论文情报
掲载誌:
タイトル:Comparison between Korean and Japanese consumers? preferences for fuel cell electric vehicles
著者名:Jihyeok Jung, Deok-Joo Lee, Kentaro Yoshida
DOI: 10.1016/j.trd.2022.103511
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