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Research Results 研究成果

「はやぶさ2」サンプル収纳コンテナの外に小惑星リュウグウ粒子を発见!

2022.10.21
研究成果Physics & Chemistry

ポイント

  • 小惑星リュウグウから约5グラムの试料を持ち帰った「はやぶさ2」のサンプル収纳コンテナの外部、盖とコンテナ本体の隙间に、约1ミリメートルの黒色の2粒子を発见。
  • コンテナ开封前に発见された、これらの未知粒子は、その后の鉱物学的?岩石学的研究により、小惑星リュウグウ粒子であることが判明。地上の类似陨石でないことも确认。
  • サンプル格纳チャンバーから飞び出した粒子が、盖とコンテナ本体に挟まれ、地球に帰还したものと考えられ、将来ミッションのサンプル採取机构设计にも活かせる新たな知见。

概要

 小惑星探査機「はやぶさ2(注1)」が持ち帰った小惑星リュウグウ(注2)のサンプルはミッションの成功基準 0.1グラムを大きく上回る、およそ5グラムでした。東京大学大学院理学系研究科の橘教授ら「はやぶさ2」サンプラー(注3)チーム、宇宙科学研究所地球外物質分析グループを中心とする研究グループは、2020年12月にサンプルが収納されていたコンテナ(サンプル収納コンテナ(注4))を開封する直前に、コンテナの蓋とコンテナ本体の間の隙間に発見された黒色の2粒子の組織観察や構成鉱物の元素分析をおこない、これらの粒子が小惑星リュウグウ由来であることを明らかにしました。地上ですでに発見されているリュウグウに類似した隕石ではないことも確認されました。これらの粒子は「はやぶさ2」がサンプル収納コンテナを密封する前に、宇宙空間で外に飛び出し、コンテナ蓋とコンテナ本体の間に挟まれたまま、地上に帰還した粒子であると考えられます。これらの粒子の存在は、コンテナの密封性能に影響を与える可能性もあり、今後のサンプルリターンミッションにおけるサンプル収納機構の設計にも活かすことのできる新しい知見です。

発见された蚕粒子(左)とコンテナ外部への混入のイメージ図(右)

用语解説

(注1)はやぶさ2
小惑星リュウグウの近傍探査、2回の着地によるサンプル採取、地球へのサンプル帰还を成功させた闯础齿础の探査机。
(注2)小惑星リュウグウ
近地球轨道をもつ颁型小惑星。直径约1キロメートルでそろばん玉のような形状をもつ。多くの岩块が集积した瓦砾(ラブルパイル)天体と考えられる。
(注3)サンプラー
「はやぶさ2」に搭载されたサンプル採取机构の名称。约1メートルの筒状构造(サンプラーホーン)が小惑星表面に接地したタイミングで、ホーン内部で弾丸を発射し、地表から舞い上がったサンプルを収纳する机构。
(注4)サンプル収纳コンテナ
回収されたリュウグウ试料を密封して、地球に持ち帰るための容器。再突入カプセル内にコンテナ本体は収纳されていた。

论文情报

雑誌名:「Geochemical Journal」
论文タイトル:
著者:Aiko Nakato, Shiori Inada, Shizuho Furuya, Masahiro Nishimura, Toru Yada, Masanao Abe, Tomohiro Usui, Hideto Yoshida, Takashi Mikouchi, Kanako Sakamoto, Hajime Yano, Yayoi N. Miura, Yoshinori Takano, Shinji Yamanouchi, Ryuji Okazaki, Hirotaka Sawada, and Shogo Tachibana*
顿翱滨番号:10.2343/驳别辞肠丑别尘箩.骋闯22017