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Research Results 研究成果

有机半导体性分子の励起子挙动制御に成功—エキサイプレックスの人工制御—

2016.02.29
研究成果Physics & ChemistryMaterialsTechnology

 九州大学最先端有机光エレクトロニクス研究センター(翱笔贰搁础)の中野谷一准教授、安达千波矢センター长らの研究グループは、二种类の异なる有机分子间で形成されるエキサイプレックス型励起子(エキシトン)において、二分子间実空间距离ナノメートルオーダーで精密な调整をすることにより、励起子エネルギーや励起子寿命などの励起状态物性を精密に制御することに成功しました。本成果は、エキサイプレックスの励起状态を电子求引性や受容性など分子骨格に基づく内的要因のみならず、分子间距离の制御という外的因子によっても自在に制御可能であること、さらには、数ナノメートルの距离に分离した二分子间にも十分な分子间相互作用(量子効果)が生じることを初めて実証しました。本研究成果は、有机光化学や有机光エレクトロニクス分野における新たな学术领域を创出し、有机発光デバイスにおける新概念のデバイス创出につながることが期待されます。
 なお本研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業 総括実施型研究(ERATO)「安達分子エキシトン工学プロジェクト」(研究総括:安達千波矢)の一環として行われたものであり、平成28年2月26日午後2時(米国東部時間)に、米国の科学雑誌『Science Advances(American Association for the Advancement of Science; AAAS)』誌に掲載されました。

図础:本研究で用いた有机半导体材料の构造式とエネルギー準位図
図叠:作製した有机贰尝素子の発光スペクトルの厂层膜厚依存性
図颁:作製した有机贰尝素子の外部量子効率特性の厂层膜厚依存性
図顿:厂层の膜厚変化による励起子寿命の変化

研究者からひとこと

本研究成果は有机分子自身の励起子エネルギーを分子骨格に基づく内的要因だけでなく、分子间距离の制御という外的因子によっても自由に制御できることを初めて実証したものです。従来の电荷によるスイッチングではなく、励起子によるスイッチング素子など、これまでの有机半导体デバイスの概念を超えた学术领域を作ることができます。

论文情报

,Science Advances(American Association for the Advancement of Science; AAAS),
10.1126/sciadv.1501470

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