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Research Results 研究成果

网膜色素変性の进行にかかわる免疫细胞として、末梢血の炎症性単球を発见!

~炎症性単球をターゲットとした新しい治疗薬の开発へ~ 2022.03.18
研究成果Life & Health
  1. 网膜色素変性の进行には「神経炎症」とよばれる网膜への免疫反応が関与しますが、どの免疫细胞が悪玉として働くのかは不明でした。

  2. 本研究で、もともと网膜に存在するミクログリアが网膜保护的に働くのに対して、末梢血由来の単球/マクロファージが网膜色素変性を进行させることがわかりました。

  3. 炎症性単球をターゲットとしたナノ粒子薬によって、モデル动物での治疗効果が得られており、现在临床応用に向けた治疗开発が进められています。

 網膜色素変性(Retinitis Pigmentosa: RP)は遺伝性の難病ですが、その進行には遺伝子変異だけではなく「神経炎症」とよばれる免疫反応が大きく関与します。神経炎症には多面性があり、網膜変性に正にも負にも作用しますが、どの免疫細胞がRPを進行させるエフェクターかは分かっていませんでした。
 九州大学大学院医学研究院眼科学の园田康平教授、村上祐介讲师らの研究グループは、搁笔における神経炎症の役割について解析を进め、もともと网膜に存在するミクログリアが网膜保护的に働くのに対して、末梢血の炎症性単球と単球由来マクロファージが、搁笔を进行させることを突き止めました。さらに炎症性単球を强力に抑制する薬剤として、スタチンを封入したナノ粒子薬を静脉内投与したところ、搁笔モデル动物の网膜変性が大きく抑制されました。

 これまでは网膜局所の神経炎症がフォーカスされてきましたが、今回の研究から全身的な免疫反応が搁笔に関与することが明らかとなりました。本成果をもとに、炎症性単球をターゲットとした新しいコンセプトの搁笔治疗薬の开発が、产学官连携で进められています。
 本研究成果は、2022年3月2日に米国科学雑誌「PNAS Nexus」創刊号に掲載されました。

用语解説

*1. ミクログリア
脳や网膜などの中枢神経组织に常在する免疫细胞。胎生期に卵黄嚢から流入し、中枢神経に生着する。定常状态では树状突起を伸ばすが、活性化するとアメーバ状に変化する。中枢神経内を移动することができ、老廃物の処理やシナプス形成、神経损伤/再生など、中枢神経の健康と病気に大きな役割をもつ。

*2. 単球とマクロファージ
単球:末梢血に存在する贪食能の高い免疫细胞。骨髄の前駆细胞から产生され、血液中を循环する。マクロファージ:単球が血管壁を越えて组织に侵入すると、マクロファージに分化する。中枢神経は血管のバリアが强固であり、定常状态では単球が侵入できないが、病的状态では単球の浸润が起こる。マクロファージも树状からアメーバ型の形状をとり、外见だけではミクログリアと区别することが难しいが、由来の异なる免疫细胞としてそれぞれの特性?特徴をもつことが明らかになってきている。

*3.ナノ粒子
ターゲットとする细胞に対して、薬剤を効率的に送达するためのドラッグデリバリーシステム。ナノからサブミクロンサイズのリポソームに化合物や核酸薬を封入することで、従来の薬剤よりも有効性を高めたり、副作用を軽减する。

论文情报

タイトル:  
着者名: Jun Funatsu, Yusuke Murakami, Shotaro Shimokawa, Shunji Nakatake, Kohta Fujiwara, Ayako Okita, Masatoshi Fukushima, Kensuke Shibata, Noriko Yoshida, Yoshito Koyanagi, Masato Akiyama, Shoji Notomi, Shintaro Nakao, Toshio Hisatomi, Atsunobu Takeda, Eleftherios I. Paschalis, Demetrios G. Vavvas, Yasuhiro Ikeda and Koh-Hei Sonoda
掲载誌: PNAS Nexus
顿翱滨: 10.1093/辫苍补蝉苍别虫耻蝉/辫驳补肠003     

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