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Research Results 研究成果

日本の男女格差の原因は何か?新しい性别役割尺度の开発に成功!

~男性は伝统的な性别役割意识を持つ~ 2021.11.15
研究成果Humanities & Social Sciences

 日本における男女格差の原因は何でしょうか?日本は、国际的なジェンダーギャップランキングにおいて、先进国の中で最低レベルの结果であり、ジェンダー不平等の解消のために様々な施策が讲じられています。しかし不平等の背景にある人々の意识についてはあまり明らかにされておりませんでした。
 九州大学大学院経済学研究院の室賀貴穂講師とDartmouth College政治学部のCharles Crabtree助教授の研究グループは、人々のジェンダーに関する意識を解明するために、新しい測定尺度である「性別役割尺度(Gender Role Scale; GRS)」を開発しました。この性別役割尺度は、性別役割意識に関する8つの質問に対する回答結果から作成されます。これまでの性別役割意識に関する調査では質問されてこなかった、女性の就業選択と結婚選択のトレードオフに関する質問を使用することにより、より頑健な尺度となることを目指しました。
 本研究グループは、2020年3月に実施された2,389人の日本人を対象としたサンプルから得られたデータを用いて、「性别役割尺度」の构成要素を可视化し、男女间の意识の违いを调査しました。分析の结果、尺度の顽健性が検証され、さらに、骋搁厂の値を男女间で比较すると、男性がより伝统的?保守的な性别役割意识を持っていることが明らかになりました。
 今回の研究成果は、既存の研究で盛んに议论されてきた労働市场や政治におけるジェンダー不平等の原因の一つを突き止めたことに価値があります。また、日本国内や他国において性别役割意识を调査する际に広く利用され、ジェンダー平等の达成に贡献することが期待されます。
 本研究成果は、11月8日(米国時間)にSocius: Sociological Research for a Dynamic World にて公開されました。(DOI: 10.1177/23780231211057719)

図1. 男性は伝統的な性別役割意識を持つ

紫の点が男性の回答结果、緑の点が女性の回答结果、太线が95%信頼区间をそれぞれ表している。回答が左に位置するほど、伝统的な性别役割意识に强く賛成することを示しており、男性の方が伝统的な性别役割意识を持っていることがわかる。

研究者からひとこと
女性の活跃推进が议论されていますが、これまでに形成されてきた制度?规范が変わらない限り、大きな変革は望めません。制度?规范を形成する「意识」に対する理解が进み、ジェンダー平等が达成されることを强く愿います。

论文情报

タイトル:
着者名:
Charles Crabtree, Kiho Muroga 
掲载誌:
Socius: Sociological Research for a Dynamic World
顿翱滨:
10.1177/23780231211057719

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