Research Results 研究成果
心筋梗塞とは、心臓の细胞に酸素や栄养を供给する冠动脉が动脉硬化等によって闭塞する心臓の病気であり、発症すると、闭塞した冠动脉によって酸素や栄养が供给されていた心臓の细胞が死にます。そして、それら死细胞は、マクロファージなどの贪食细胞によって认识されて食べられます。もし、死んだ细胞が放置されると、それら细胞から内容物が流出し、强い炎症が诱导され病态が悪化してしまいます。これまで、心筋梗塞时において、死んだ细胞が贪食细胞によってどのようなタンパク质を使って认识され、食べられているかについては、ほとんどわかっていませんでした。
九州大学大学院薬学研究院薬効安全性学分野の仲矢道雄准教授と黒瀬等教授を中心とする研究グループ(大阪大学滨贵搁别颁の长田重一教授、东京医科大学の黒田雅彦主任教授、自治医科大学の田中亨教授、九州大学大学院薬学研究院の井上和秀理事?副学长、津田诚教授、福冈大学医学部の井上隆司教授ら)は、この心筋梗塞时の死细胞の贪食を惭贵骋-贰8というタンパク质が促进している事、そしてこの惭贵骋-贰8を介した贪食が、梗塞部位に多く存在し、これまで贪食能を持つ事が知られていなかった筋线维芽细胞という细胞群によって担われていることを见出しました。さらに兴味深いことに、心筋梗塞をおこした通常のマウスの心臓に惭贵骋-贰8を投与すると、心筋梗塞后の病态が大きく改善されることを世界で初めて见出しました。本成果により、惭贵骋-贰8の投与は心筋梗塞の新たな治疗法の开発に繋がることが期待されます。
本研究成果は、平成28年12月5日(月)午後4時(東部標準時)に米国科学雑誌 「The Journal of Clinical Investigation」オンライン版に掲載されました。
惭贵骋-贰8の投与は、心筋梗塞时の死んだ细胞の心臓がダメージを受ける领域の减少へと导く
本研究は、开始から论文受理まで、约6年かかりました。その间、実に多くの先生方のサポートを顶きました。また、学生さん达は多くの追加実験に全力で取り组んでくれました。大変感谢しております。死んだ细胞を素早く取り除き、心筋梗塞の病态の悪化を抑えるという新たな観点に基づく本研究が、新しい心筋梗塞治疗法の创成に繋がることを期待しています。