Research Results 研究成果
九州大学大学院农学研究院の立花宏文主干教授と北海道情报大学の西平顺学长らの研究グループは、トヨタ自动车株式会社との共同研究において、柑橘由来ポリフェノールが緑茶の抗肥満作用を増强することをヒト介入试験で明らかにしました。
これまでに緑茶に抗肥満作用があることは知られていましたが、緑茶カテキンを高浓度に含む緑茶を摂取する必要がありました。一方、立花主干教授らはこれまでに、柑橘由来のポリフェノールが緑茶カテキンの机能を向上させることを细胞実験や动物実験で明らかにしてきました。そこで、緑茶と柑橘由来ポリフェノールの併用摂取が健康机能に与える影响を调べるために、ヒトを対象とした试験を実施しました。30~75歳の健康な日本人男女60名を対象に介入试験を12週间行ったところ、緑茶と柑橘由来ポリフェノールを组み合わせて摂取することで、従来よりも少ない量の緑茶カテキンの摂取で抗肥満作用が期待できることがわかりました。
今回の研究成果を基に、抗肥満作用を诉求した食品の开発が期待されます。また、緑茶カテキンと柑橘由来ポリフェノールの机能性フードペアリングは抗肥満作用以外の生体调节作用に対しても有効である可能性が示されているため、ヒトにおける実証研究が待たれます。
本研究成果は、2021年9月24日 (金) 10:00(英国時間)にScientific Reports 誌にオンライン掲載されました。
図1 これまでの研究および本研究の位置づけ
緑茶の生体调节作用(抗肥満作用、抗がん作用、抗アレルギー作用、筋萎缩予防作用)が柑橘由来のポリフェノールによって増强されることが细胞试験、动物试験、疫学调査などで示されていましたが、ヒトレベルでの検証は行われていませんでした。