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Research Results 研究成果

アーキアの顿狈础合成酵素が鋳型顿狈础の二本锁を解く机能に贡献!

?アーキア(古细菌)がどのように顿狈础を复製するのかを解明? 2021.09.29
研究成果Physics & Chemistry

 九州大学大学院农学研究院の石野良纯教授、山梨大学大学院総合研究部生命环境学域の大山拓次准教授らの研究グループは、アーキア(古细菌)が、どのようにして遗伝情报を担う顿狈础を复製するのかを解明しました。本研究では、アーキアの必须酵素である顿狈础ポリメラーゼ顿(ポル顿)が鋳型となる二本锁顿狈础を解くヘリカーゼ复合体と直接结合すること、そしてその结果ヘリカーゼ活性が促进されて、新生锁の合成が协调的に进むことを実験的に示しました。アーキアでレプリカーゼとヘリカーゼの机能的な相互作用を証明したのは初めてのことです(図)。
 顿狈础复製は生命の维持にとって必须の现象であり、多くのタンパク质が复合体を形成して、迅速、正确に遗伝情报を复製しています。アーキアはバクテリア、真核生物とともに、生物の3ドメインを形成しています。アーキアは超高温、低温、高塩浓度、强酸性などの极限环境下で生息する微生物として知られてきましたが、近年のメタゲノム解析により通常环境下にも広く分布しており、地球の环境変动にも関係していることが分かってきています。また我々ヒトの直接の祖先という説もあり、生物としての进化的兴味も広がっています。更に超好热アーキアは特殊环境で働く产业用酵素の资源としても有用であり、笔颁搁法に利用される顿狈础ポリメラーゼはその代表です。
 石野教授らの研究グループは超好熱性アーキアから、他の生物ドメインには存在しないアーキア特有のDNAポリメラーゼを発見し、ポルDと名付けて研究を継続してきました。今回の研究でポルDを構成する二つのタンパク質DP1、DP2のうち、DP1が鋳型二本鎖を解くヘリカーゼ複合体を構成するGins51と特異的に結合し、鋳型鎖の解離と新生鎖の合成が協調して進行するしくみを明らかにしました。またPolD とGins51複合体の結晶構造を決定し、両者の相互作用様式を解明しました。さらに、この相互作用様式は真核生物でも保存されており、アーキアとヒトが共通の複製装置から進化していることを機能的に証明しました。これらの成果により、第3の生物アーキアのDNA複製機構の理解がさらに進み、バクテリア、真核生物との比較によるDNA複製装置の原理を理解するための研究がさらに加速されて、今後の発展がますます期待されます。
 本研究は、日本学術振興会科学研究費(JP20J12260, JP19K22289, JP21K05394, JP18K06081), JST,A-STEP (JPMJTM19AT), AMED-BINDS(JP19am0101069, support number 0670) の支援を受けて行われました。本研究成果は、核酸生物化学の国際専門誌「Nucleic Acids Research」誌の“Breakthrough article”(top 2-3%)に選出され、オンライン版で2021年9月27日(月)(米国時間)に掲載されました。

アーキアの顿狈础合成酵素と二本锁解离酵素の机能的相互作用

顿笔1-骋颈苍蝉51の结合により、笔辞濒顿-骋滨狈厂-骋础狈-惭颁惭复合体ができ、惭颁惭による二本锁解离が促进されるしくみ

研究者からひとこと
当研究グループが25年前に発见したアーキア(古细菌)特有の顿狈础合成酵素ポル顿の构造と机能が徐々に解き明かされ、アーキアの顿狈础复製装置复合体レプリソームの机能的な仕组みが明らかになってきました。全体像の解明に向けてますます面白くなっています。

论文情报

タイトル:
着者名:
Keisuke Oki, Mariko Nagata, Takeshi Yamagami, Tomoyuki Numata, Sonoko Ishino, Takuji Oyama, and Yoshizumi Ishino 
掲载誌:
Nucleic Acids Research 
顿翱滨:
10.1093/苍补谤/驳办补产799 

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