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Research Results 研究成果

大规模データでインスリン応答の动くネットワークを构筑

~复雑な生命现象の统合的理解に期待~ 2021.08.25
研究成果Life & HealthPhysics & Chemistry

 九州大学 生体防御医学研究所の久保田 浩行 教授、松崎 芙美子 助教らの研究グループは、様々な種類の大規模データを用いて、インスリン受容後に時間変化していく分子のネットワークを構築し、肝臓におけるインスリン応答の全体像を明らかにしました。
 あらゆる生命现象は、个々の细胞の中で、搁狈础、タンパク质、代谢物などの异なる働きをする多数の分子が阶层的に影响し合うことによって起こります。技术の进歩によって、细胞内に存在するこれらの分子の量の変化をより容易に计测できるようになってきた一方で、异なる种类の大量の计测データを合わせて解析する手法の开発は进んでいませんでした。
 本研究グループは、食后に分泌され血糖値を减少させるホルモンであるインスリンをマウスに投与し、肝臓细胞内の约3万5千の分子やその化学修饰の量変化を计测しました。そして、取得したデータに分子の机能などに関する膨大な既知知见を统合することにより、インスリンが肝臓细胞の分子群にどのように影响していくかを表すネットワーク図の作成と、その时间変化の解析を可能にしました。その结果、多数の分子の协调的な働きが、インスリン受容の情报を细胞内に広く伝达する部分、搁狈础やタンパク质の量を调节する部分、代谢反応に関连する部分などを様々なタイミングで制御することで、肝臓が适切にインスリンに応答して机能することが考えられました。
 本研究を足がかりに、今后、様々な生命现象においても大规模データと既知知见を活用した全体像の可视化と理解が进み、生物?医学やその応用にも幅広く贡献することが期待されます。
 本研究成果は2021年8月24日(火)(米国東部時間)に米国科学雑誌「Cell Reports」で公開されました。

図:肝臓内分子ネットワークのインスリン受容后の时间変化

机能や构造が异なる分子群が阶层构造を成しているとして図示してある。矢印は各阶层が及ぼす影响の方向や、他阶层への関与が考えられる分子の数を示す。インスリン受容により分子ネットワークが形成され変化していくことで、肝臓が适切に机能すると考えられる。

研究者からひとこと
ハードの技术の进歩に合わせたソフトの开発は必须です。その先に、ビッグデータと情报技术を当たり前に駆使する次世代の生物学が筑かれることでしょう。本研究が、その基盘や概念形成の一助となれば幸いです。

论文情报

タイトル:
着者名:
Fumiko Matsuzaki, Shinsuke Uda, Yukiyo Yamauchi, Masaki Matsumoto, Tomoyoshi Soga, Kazumitsu Maehara, Yasuyuki Ohkawa, Keiichi I. Nakayama, Shinya Kuroda and Hiroyuki Kubota 
掲载誌:
Cell Reports, 2021 
顿翱滨:
10.1016/箩.肠别濒谤别辫.2021.109569 

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