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Research Results 研究成果

高浓度の硫化水素存在下で高い改质反応活性を示す触媒の机能を解明

~颁翱2低减を指向した资源有効利用技术への応用に期待~ 2020.08.24
研究成果Physics & ChemistryTechnology

 地球温暖化の抑制のため、温室効果ガスであるCO2の削減が喫緊の課題となっています。一方、枯渇性の化石燃料に代わる資源の開発も重要な課題です。これらを解決する方法として、メタン(CH4)とCO2を反応させて水素と一酸化炭素に変換する反応(改質反応CO2+CH4→2H2+2CO)が着目されています。改質反応では一般的に遷移金属(Ni, Rh)触媒が用いられてきました。しかし、これらの触媒は数ppm程度の硫化水素の存在下で触媒活性を失うため、高濃度の硫化水素(>1000 ppm)が共存するメタンガスには使用できません。一方、日本製鉄株式会社が開発した酸化セリウム触媒ではこれら高濃度の硫化水素の導入で高い改質反応の活性を示します。

 この触媒の机能について、九州大学(シンクロトロン光利用研究センター、総合理工学研究院)は、放射光を用いた齿线吸収微细构造解析により触媒表面上の硫黄种の动的挙动や酸化セリウムの酸化还元特性について追跡し、硫化水素共存による改质反応活性の向上効果を明らかにしました。この触媒は下水汚泥や生ごみ、产业廃弃物など、硫化水素を含むメタンガスの改质反応に直接利用することができるため、颁翱2を削减しつつ非化石燃料资源を有効に利用する产业プロセスの开発に寄与するものと期待されます。

 本研究は九州大学、日本製鉄株式会社との共同研究により行われ、この研究成果は令和2年7月24日(金)にJournal of Catalysisに掲載されました。詳細は九州大学シンクロトロン光利用研究センターのHP()をご覧ください。

九州大学シンクロトロン光利用研究センター(in situ S K-XANES用セル)
※九州大学の放射光施设では、触媒反応条件(贬2厂流通?加热条件)での齿线吸収スペクトル测定が可能である。贬2厂の添加により、颁贬4の活性化と颁翱2による颁别翱2の再酸化が促进され、改质反応の速度が向上することを明らかにした。

図1 S-K XANESスペクトル

図2 CeO2による改質反応の機構

研究者からひとこと

有毒で臭い硫化水素を高浓度で使える特殊なビームラインのおかげで面白い実験ができました。
(日本製鉄 平健治 研究員)
新しく開発したin situセルと九州大学ビームラインがこれまでに無い成果に貢献出来て大変嬉しく、今後の励みになります。(九州大学シンクロトロン光利用研究センター 杉山武晴 准教授)

论文情报

 , Journal of Catalysis

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