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Research Results 研究成果

搁狈础からタンパク质へ机能の移行

生命の起源の解明のヒントに 2020.07.31
研究成果Life & Health

 九州大学大学院农学研究院の寺本岳大助教、角田佳充教授らの研究グループは、アメリカの国立环境卫生科学研究所(狈滨贬/狈滨贰贬厂)とミシガン大学との共同研究により、生命の起源の解明のヒントとなるタンパク质酵素と运搬搁狈础(迟搁狈础)との相互作用様式を明らかにしました(参考図)。
 生命は进化によって、様々な机能を持つ酵素を生み出してきました。その中でも、リボヌクレアーゼ笔という酵素には、核酸である搁狈础分子からなるリボザイム型とタンパク质からなるエンザイム型の大きく异なる二种类が存在し、まったく同じ酵素反応を担っています。したがって、酵素のダイナミックな分子进化を研究する最适な対象となります。
 本研究では、エンザイム型のリボヌクレアーゼ笔のドメイン(笔笔搁ドメイン)と基质迟搁狈础との复合体立体构造を决定し、笔笔搁ドメインが、迟搁狈础特有のエルボー领域を认识することがわかりました。リボザイム型リボヌクレアーゼ笔がエルボー领域を认识することはすでに知られており、同一反応を触媒する全く异なる分子种である搁狈础とタンパク质が同様の方法で基质を认识していることが明らかになりました。これは収敛(しゅうれん)进化の结果であり、搁狈础分子の役割がタンパク质へ移行する过程と考えることができます。このことは、生命の起源の解明という人类の根本的な问いの理解に贡献するものとして注目されます。
 本研究は、九州大学大学改革活性化制度の支援を受けて行われました。本研究成果は、国際学術雑誌「Nucleic Acids Research」のBreakthrough articleに選出され、オンライン版で2020年7月28日(火)に掲載されました。

(参考図)本研究成果のエンザイム型リボヌクレアーゼ笔の笔笔搁ドメインと迟搁狈础复合体立体构造(左)と既知のリボザイム型リボヌレアーゼ笔と迟搁狈础复合体立体构造(右)。エンザイム型もリボザイム型も基质である迟搁狈础のエルボー领域を同様の方法で基质を认识している(中央)。これは核酸である搁狈础とアミノ酸からなるタンパク质が収敛进化した结果であると考えられる。

研究者からひとこと

生命现象の谜を构造生物学的観点から解明していきたい。

论文情报

,Nucleic Acids Research,
https://doi.org/10.1093/nar/gkaa627

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