Research Results 研究成果
フレイルとは、年齢を重ねるとともに心や身体の余力が衰え、ストレスに対して抵抗力が弱まっている状态です。フレイルは、将来の认知机能低下、认知症発症および要支援?介护认定のリスク因子であることが报告されていることから、简易フレイルチェックシートの开発が课题となってきました。
九州大学キャンパスライフ?健康支援センターおよび大学院人间环境学府の熊谷秋叁教授、大学院人间环境学府博士课程3年の陈斯氏らの研究グループは、糸岛フレイル研究を展开中であり、このたび妥当性?信頼性の高い简易フレイルチェックシートを作成しました。
今回のチェックシートでは、仅か6つの质问项目から简易にフレイル评価ができるようになります。わが国ではフレイル予防を市町村の高齢者介护支援事业の一つとして位置づけ、令和6年度から全国一斉で実施されるフレイルチェック事业とその予防に取り组むことが决定していることから、そこでの有効利用が期待されています。
今回開発された簡易フレイルチェックシートは、良好な信頼性(再現性)が示されたと共に、各項目に対応する客観的な測定値とも相関することから、高い構造的妥当性が示されました。身体的フレイル(Fried Frailty Phenotype)評価にとって、今回開発した簡易フレイルチェックシートは良好な診断精度があることも示されました。すなわち、チェック該当項目の数が3つの場合が、日本人の地域在住高齢者におけるフレイルスクリーニングのカットオフ値となることが実証されました。
本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)IoT等活用行動変容研究事業および糸島市‐住友理工株式会社‐九州大学の社会连携事業の個別共同研究(住友理工株式会社、糸島市)などの支援を受けており、この研究成果は、科学誌「Journal of the American Medical Directors Association」のオンライン版に令和元年9月12日(木)に掲載されました。
図1 身体的フレイルの操作的定義(Chen,S.,Kumagai,S.,et al.:BMC Geriatrics, 15:2019)
今回の简易フレイルチェックシートの妥当性検証に用いられた身体的フレイルの操作的定义とその基準を示している。この调査には1週间以上の调査が必要となり、市町村のチェック事业に用いることは难しい。
表1 簡易フレイルチェックシート
日本人前期高齢者のために新たに作成された简易フレイルチェックシートは日本の介护予防の领域で広く利用されている既存项目を选んで、身体的フレイルの项目と一致性が高い质问项目を最终的に决めました。上记の5项目?6つの质问项目に回答するだけで、図1に示した身体的フレイルの操作的定义の基づくフレイル评価と同等の精度でフレイルを迅速に判定することができます。この简易フレイルチェックシートは、市町村で今后行われるフレイルチェック介护予防支援事业での活用が期待されています。
私たちの研究グループでは、フレイル予防に留まらず、高齢者の生活机能改善を通して高齢者の自立に向けた取り组みを产官学で取り组んでいます。