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肌の保湿バリア機能を示す成分であるセラミドの挙動をありのままに観察できる蛍光分子の開発に世界で初めて成功 - セラミドの機能解明につながる新たなツールとして期待 -

2019.02.07
研究成果Physics & Chemistry

 九州大学大学院理学研究院の松森信明教授の研究グループは、セラミドの细胞膜中での动きを「ありのまま」に観察できる蛍光分子の开発に世界で初めて成功しました。
 セラミドは脂质の一种で、肌の保湿バリア机能を示す成分として一般によく知られています。同时にセラミドは私たちの细胞膜にも存在し、シグナル伝达物质としてアポトーシスなどを制御しています。さらに、细胞膜に存在する脂质ラフトと呼ばれる数十ナノメートル程度の微小な膜领域の形成にも関与していると考えられています。このように、最近、细胞膜におけるセラミドの重要性が认识され、その役割が注目されるようになってきました。しかし、これまでセラミドの细胞膜での挙动(振る舞い)はよくわかっておらず、そのためセラミドの详しい役割も解析できませんでした。本研究では、セラミドの头の部分に亲水性のリンカー(つなぎ手)を介して蛍光基を导入することで、新しい蛍光セラミドを开発しました。これによりセラミドが豊富な膜领域を可视化することに世界で初めて成功しました。一方、市贩の蛍光セラミドは、セラミドの炭素锁の部分に蛍光基が导入されており、これが脂质膜を乱してしまうため、セラミドの豊富な膜领域に分布できません。このように、本研究で开発した蛍光セラミドを用いることで、细胞膜中でのセラミド分子の挙动をありのままに観察することが初めて可能になりました。今后、これらの蛍光セラミドは细胞内でのセラミドの机能解明につながる重要なツールとなると期待されます。
 本研究成果は、平成31年1月4日(金)に、米国学术誌「尝补苍驳尘耻颈谤」のオンライン版で公开されました。

上図:市贩の蛍光セラミドと今回开発した蛍光セラミド。蛍光基の导入部位が异なる。
下図:开発した蛍光セラミドを人工细胞膜に导入して蛍光顕微镜で観察した図。蛍光セラミド(赤)はセラミドが豊富な膜领域に局在する。スフィンゴミエリンはセラミドの仲间であるが、セラミドと混和せずに分离する。ちなみに市贩の蛍光セラミドはスフィンゴミエリン豊富な膜领域に分布する。

研究者からひとこと

セラミドは単纯な分子なので、蛍光基を导入できる部位が限られています。特に今回蛍光基を导入した分子头部は、セラミドの挙动に重要であると考えられており、ほとんどの研究者はここに蛍光基を导入するとセラミド本来の挙动を示さなくなると予想していました。しかし、実际には素晴らしい蛍光プローブの开発に成功しました。常识と思われていることを鵜呑みにせずに试してみることの重要性を改めて感じました。

论文情报

,Langmuir,
10.1021/acs.langmuir.8b03176

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