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Research Results 研究成果

木を见て森も见る:生体分子の指纹で细胞の个性を大规模计测

2019.01.17
研究成果Physics & ChemistryTechnology

 东京大学大学院理学系研究科の平松光太郎助教、井手口拓郎讲师、合田圭介教授らは、毎秒1,000细胞以上のスループットでラマン分光による分子指纹の测定が可能な新しい大规模1细胞解析法を开発しました。ラマン分光法は分子による光の非弾性散乱を测定する分析手法で、细胞を染色せずに测定できることから细胞生物学の新しいツールとして注目を集めています。本研究では、マイクロ流路を流れる多数の细胞に含まれる生体分子の指纹を测定することで、个々の细胞の个性に注目しつつ多数の细胞を生きたまま解析する“木を见て森も见る”细胞解析を実现しました。これまでに合田教授らによって开発されてきた世界最高速の広帯域ラマン分光测定技术とマイクロ流体工学の技术との融合によって、従来の広帯域ラマン分光法を用いた1细胞解析法と比べ1,000倍程度の高速化を実现し、分子指纹に基づく大规模1细胞解析が可能になりました。それにより、多数の微细藻类中の代谢を1细胞レベルで解析し、同じ条件下で培养しても代谢生成物の含有量が细胞ごとに大きく异なっていることを见出しました。本研究成果によって、细胞に有用性物质の产生を担わせるスマートセル产业における生产性向上や、リキッドバイオプシー?血液検査による种々の疾病の発见などさまざまな応用が期待されます。
 本研究は、内阁府総合科学技术?イノベーション会议の革新的研究开発推进プログラム(滨尘笔础颁罢)のうち、合田圭介プログラム?マネージャーの研究开発プログラム「セレンディピティの计画的创出による新価値创造」の一环として実施されました。
 本研究チームは、平松光太郎(東京大学大学院理学系研究科スペクトル化学研究センター助教)、井手口拓郎(東京大学大学院理学系研究科物理学専攻講師)、与那嶺雄介(北海道大学理学部助教)、SangWook Lee(東京大学大学院理学系研究科化学専攻特任助教)、Yizhi Luo(研究当時:東京大学大学院理学系研究科化学専攻修士課程)、橋本和樹(研究当時:東京大学大学院理学系研究科化学専攻修士課程)、伊藤卓朗(科学技術振興機構)、長谷美佐(東京大学大学院理学系研究科化学専攻技術補佐員)、Jee-Woong Park(研究当時:東京大学大学院理学系研究科化学専攻博士研究員)、笠井宥佑(名古屋大学大学院工学研究科博士課程)、佐久間臣耶(名古屋大学大学院工学研究科助教)、早川健(中央大学理工学部助教)、新井史人(名古屋大学大学院工学研究科教授)、星野友(九州大学大学院工学研究院准教授)、合田圭介(東京大学大学院理学系研究科化学専攻教授)で構成されています。
 本研究成果は、2019年1月16日(米国時間)にアメリカ科学振興協会(American Association for the Advancement of Science)のジャーナル「Science Advances」のオンライン版で公開されました。

図1. 本研究で開発した無標識フローサイトメーターの概念図
大规模な细胞集団に含まれる生体分子のラマンスペクトル(分子の指纹)を高速に测定する。

図2. 本研究で開発した無標識フローサイトメーターの模式図
パルス光ペアを用いて细胞内の生体分子が振动する様子を时间的に追跡する。パルス光の间隔を高速に走査することで1秒间に24,000回のラマンスペクトル测定が可能となる。ピエゾ素子からの音响光学波を用いることでマイクロ流路の中心を细胞が流れるように调整し、个々の细胞にパルス光ペアを集光することで细胞内分子の测定を行う。

図3. ユーグレナの高速?無標識1細胞解析の様子
マイクロ流路中を高速(20 cm/s)に流れるユーグレナの1細胞ラマン測定の様子。矢印で示した測定部に細胞がやってくると、対応するスペクトル上でユーグレナの細胞内分子であるクロロフィル(光合成において光エネルギーを補足し化学エネルギーに変換する分子)に特徴的なラマン信号が現れている。1秒間の間に1,555細胞のラマンスペクトルの取得を実現している。

论文情报

,Science Advances,
10.1126/sciadv.aau0241

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