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免疫の司令塔、樹状細胞の代謝?活性化における重要な経路を発見 -卵アレルギーや自己免疫疾患の創薬開発への新たな方向性-

2018.12.25
研究成果Life & Health

 九州大学医学研究院临床検査医学分野の康东天教授、后藤和人助教らの研究グループは、九州大学生体防御医学研究所の福井宣规主干教授らの研究グループと共同で、免疫细胞の司令塔である树状细胞の代谢?活性化を制御する分子の一つとして辫32という遗伝子を同定しました。さらに、卵アレルギーの病态モデルマウスを用いて、辫32遗伝子の欠损やピルビン酸デハイドロゲナーゼという酵素の阻害剤である颁笔滨-613という化合物が卵アレルギーの病态を軽减する可能性があることを示唆しました。
 树状细胞はラルフ?スタインマン博士(2011年ノーベル生理学?医学赏受赏)により発见され、免疫细胞の司令塔として机能することが明らかにされつつあります。この树状细胞は、病原体に対する免疫応答のみならず、过剰な免疫応答を抑制する免疫寛容にも関与しているため、アレルギー性疾患や自己免疫疾患への関连が指摘されています。特に食物アレルギーは、厚生労働省の推定によれば、全人口の1~2%(乳児に限定すると约10%)に何らかの食物アレルギーを持っているものと推定されていますが、これまでに有用な治疗法が见いだせていないのが现状です。
 研究グループは、ミトコンドリアに局在したんぱく质の翻訳や代谢を制御する分子の一つである辫32に着目し、树状细胞の代谢?活性化におけるミトコンドリアを介する経路の一つを明らかにしました。その代谢経路の中で特にピルビン酸デヒドロゲナーゼという酵素がミトコンドリア内でのクエン酸合成や树状细胞の活性化に重要な因子であることがわかりました。ピルビン酸デヒドロゲナーゼの阻害剤である颁笔滨-613という低分子化合物は、树状细胞の活性化を阻害しました。さらに、この阻害剤はマウスの卵白アルブミンを用いた卵アレルギーの病态モデルにおいて、辫32部分欠损マウスと同様に卵白アルブミンに対する抗体产生量を减少させました。これらの结果により、辫32やピルビン酸デヒドロゲナーゼの阻害は、卵アレルギーを含むアレルギー性疾患の创薬开発につながることが期待されます。
 本研究は、日本学術振興会(JSPS)科学研究費補助金(16K19196、18K11077、26860512、25893162、18H07417、15H04764、24590387、17H01550、25253041)?武田科学振興財団などの支援を受けており、2018年11月13日(米国東部時間)に科学誌「Cell Reports」のオンライン版で公開されました。

(参考図)树状细胞の活性化における分子?代谢メカニズム

研究者からひとこと

本研究成果により、辫32?ピルビン酸デハイドロゲナーゼ?クエン酸が树状细胞の活性化における重要な分子?代谢产物であることを见いだすことができました。さらに、低分子化合物の颁笔滨-613が卵アレルギーなどのアレルギー性疾患の新たな创薬につながることを见いだすことができました。

  • 本研究についての详细は

论文情报

,Cell Reports,
https://doi.org/10.1016/j.celrep.2018.10.057

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