Research Results 研究成果
九州大学先导物质化学研究所の柳田刚教授、长岛一树助教、高桥纲己特任助教らの研究グループは、従来技术に基づくセンサよりも遥かに长期间に渡って安定的に动作する分子センサを开発しました。
来る滨辞罢(モノのインターネット)社会注1)では、ナノテクノロジーや滨辞罢関连技术の発展に后押しされ、大规模データの収集?処理によって新たな価値を生む科学技术が见出されつつあります。现在スマートフォンなどモバイル机器で収集できるデータに加えて私たちの健康状态や周囲の环境に密接に関连する化学物质に関する情报が収集できれば、これまでとは全く异なる新たな価値につながることが予想できます。しかし、携帯机器に搭载できるような従来の分子センサは动作するにつれて性能が劣化してしまい、长期安定动作は本质的な课题でした。柳田教授らは、ナノサイズの分子センサから电気信号を取り出す部分に、従来の金属の代わりに分子センサ部分と同じ材料を用いることを提案し、酸化锡ナノワイヤによる长时间の安定したセンサ信号が得られることを実証しました。
本分子センサ技术は、人の呼気や大気中に含まれる化学物质のモニタリングをスマートフォンなどで行い、ビッグデータとして活用することで、例えば病気の予防?早期発见などの健康管理や环境负荷物质の测定?抑制などの応用展开が期待されます。
本研究成果は、論文受理に伴い、米国化学会誌「ACS Sensors」Web上に2017年10月23日(水)に掲載されました。また、2017年11月8日(水)にオンライン速報版に掲載されました。
(参考図)
(左図)本研究で作製したナノワイヤ分子センサと动作时の劣化の様子を表した概念図。
(右図)本研究と従来技术に基づく分子センサでのセンサ応答と动作时间の関係。
今回は数百~千时间程度の动作での安定性を実証しました。最终的には、センサを使用する人が一生涯买い换えずに済むように、100年程度の使用にも耐えられるように更に研究开発を进めていきたいと思います。