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Research Results 研究成果

微生物集団の涡巻き运动を操る几何法则を発见

2017.08.01
研究成果Life & HealthPhysics & Chemistry

 海中や水族馆で目にする鱼の群れなど、自律的に动き、时に集団となって群れや涡といった大きな构造を形成する物质群を「アクティブマター」といいます。アクティブマターは美しい生态现象と関係がありますが、农业被害をもたらすイナゴの大群や、人间を死に至らしめるがん细胞集団など我々の生活に悪影响を及ぼすものもあり、その动きの制御は社会的にも重要な课题と言えます。
 九州大学大学院理学研究院の前多裕介准教授の研究グループは、アクティブマターの代表例である微生物バクテリアの集団涡运动を最新の微细加工技术で解析し、微生物集団の复雑な涡巻き运动がシンプルな几何学的法则で制御できることを初めて明らかにしました。示された集団运动の制御原理は、群れる生物に共通する运动メカニズムを明らかにする键となることが期待されます。
 今回の研究では、半径搁の円を二つ、それらの中心间距离をΔだけ离し、2つの円が重なった形の小さな容器を作成し、容器内でバクテリアの集団运动を计测しました。すると、2つの涡からなる「涡ペア」パターンが出现すること、そしてΔ/搁の値を调节することで涡ペアを制御できることがわかり、この几何法则を痴颈肠蝉别办モデルという群れ运动に関わる理论的モデルから导出することに成功しました。さらに、より多くの涡が存在する场合でもΔ/搁の値を调节するだけで、涡运动の组み合わせを自在に统制できることが明らかになりました。
 今回见出された几何法则は、そのシンプルさから他の集団运动にも适用することができると考えられます。例えば、人工知能が搭载された自动车の渋滞の回避や、互いに衝突せずに安全かつ効率的な运転が求められるドローンの集団的な自动运転の実现に大いに贡献すると期待できます。
 本研究成果は、2017年7月13日に英国科学雑誌「Soft Matter」のオンライン速報版に掲載されました。近日中に確定版が掲載される予定です。

図1.涡ペアの転移:Δ/搁の値によって、回転方向が同一の涡ペアから反対向きの涡ペアへ転移する。

図2.设计したマイクロウェルの几何形状とその几何的パラメータ.

论文情报

,Soft Matter,
10.1039/C7SM00999B

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