伊人直播app

Research Results 研究成果

疲労しにくい筋肉(抗疲労性筋线维)の形成の仕组みを発见

2017.05.09
研究成果Life & Health

 九州大学大学院农学研究院の辰巳隆一准教授、水野谷航助教、中村真子准教授らの研究グループは、筋组织干细胞(卫星细胞)が合成?分泌するタンパク质 セマフォリン3础(厂别尘补3础)によって抗疲労性筋线维の形成が诱导されることを初めて见出すと共に、细胞膜受容体に始まる细胞内シグナル伝达轴を明らかにしました。
骨格筋の疲労耐性やエネルギー代谢(糖と脂肪酸のどちらを使うか)などの特性は、“筋线维”と呼ばれる细长く大きな筋细胞のタイプによって决まります。筋线维には、抗疲労性筋线维(别名:遅筋型;マラソン选手に特に多い)と易疲労性筋线维(速筋型)の2つのタイプがありますが、筋の成长や再生の过程でどちらのタイプになるかを决定する机构はこれまで不明でした。
 本研究では、卫星细胞の厂别尘补3础遗伝子だけを不活化すると、抗疲労性筋线维がほぼ完全に消失することから、生体内において厂别尘补3础が强力な初期决定因子として働いていると着想しました。この厂别尘补3础による制御机构の重要な特徴の1つは、厂别尘补3础が细胞膜受容体に结合すると动き出すことにあり、このことは厂别尘补3础以外の受容体结合因子によって抗疲労性筋线维の形成を促进できることを意味します。事実、ある种の食品成分が受容体结合因子であることを见出しており、この食品成分をサプリメントとして摂取すると抗疲労性筋线维が増える可能性があります。

<社会的効果と今后の展开>上述のサプリメント摂取法は、加齢や寝たきりなどの不活动に伴う筋持久力低下の抑制方法への适用が期待されます。适度な运动や分岐锁アミノ酸の摂取が推奨されていますが、作用机构に里付けられた初の本格的な栄养机能学的方策となると期待されます。また、脂肪酸をエネルギー源とする抗疲労性筋线维の増加は脂肪の燃焼を促进するので、肥満や糖尿病などの成人病の予防にもつながり、健康寿命の延伸(蚕翱尝の改善)にも贡献できます。さらに、抗疲労性筋线维は食肉の软らかさや脂肪交雑および旨味や机能性成分(へム鉄やカルニチン)の含量と相関していることから、“より美味しい食肉”の生产科学にも応用が期待されます。
 本研究成果は、2017年5月7日(米国時間)に、米国学術誌STEM CELLSのオンライン版に掲載されました。

本研究で解明した「筋組織幹細胞(衛星細胞)合成?分泌因子セマフォリン3A (Sema3A) による抗疲労性筋線維の形成誘導機構」および「期待されるシルバー科学?健康科学?食肉科学への貢献」

研究者からひとこと

本研究は、“偶然”と“ひらめき”から始まり、研究成果も全く予想していませんでした。骨の折れる実験にも学生はついてきてくれました。诸氏に感谢。

  • 本研究についての详细は

论文情报

,STEM CELLS,
10.1002/stem.2639

研究に関するお问い合わせ先