Research Results 研究成果
ポイント
概要
地震の规模别频度分布の特徴は、时空间的に変动することが知られています。これらの変动は、大地震の前に现れることが报告されています。时空间的な変动を理解することは、大地震発生のモデルを考えるうえでの键となります。これまでの研究で、地殻応力状态によって大きめのサイズの地震が多く引き起こされるという変化が示されています。さらに、室内実験では、応力や破壊条件の临界性の両者に依存することが実証されています。しかし、自然地震活动でこの2つの要因がどのように関连するのかは不明でした。
九州大学大学院理学研究院の松本聡教授と、东京大学地震研究所の加藤爱太郎教授らのグループは2000年鸟取県西部地震の震源周辺で1000点を超える地震観测を実施しました。この観测から得られるデータを详しく解析して、断层の强さに焦点を当て、强い断层ほど大きな地震が発生しやすい倾向があることを见出しました。この影响で频度分布が変化することを示しました。これは、従来にはない高精度のデータセットに基づいて、小规模地震を使って详しく调べた结果、初めて得られたものです。このことは、大地震前の频度分布変化が临界状态に近づいていることに対応すると説明できます。この研究结果は今后の断层破壊モデル解明につながり、将来の灾害軽减へ贡献すると期待できます。
本研究成果は英国の雑誌「Nature Communications」に2024年6月11日(火)(日本時間)に掲載されました。
研究者からひとこと
2017年から2018年に鸟取県西部地震の震源域で1000カ所の地震観测を地域の皆さまのご协力で行うことができました。そこで得られた精度の高いデータを解析することで、今までになかった精度での観测研究を行うことができました。
図2000年鸟取県西部地震震源域に展开された地震観测点分布
论文情报
掲載誌:Nature Communications
タイトル:
著者名:Satoshi Matsumoto,Yoshihisa Iio,Shinichi Sakai,and Aitaro Kato
顿翱滨:10.1038/蝉41467-024-49422-7
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