Research Results 研究成果
ポイント
概要
骨肉肿は、非常に珍しい骨のがんで、子どもに多く発生することが知られています。骨肉肿の治疗は、抗がん剤治疗と手术です。现在は、病理医が抗がん剤治疗后の病理组织を确认し、予后を予测しています。しかし、现行の方法では、评価の再现性や抗がん剤の影响を适切に反映できていないという问题がありました。
人工知能(础滨)を用いて病理组织を评価し、抗がん剤治疗后に生き延びた肿疡细胞を検出することで予后を予测することのできる方法を开発しました。
九州大学病院整形外科の遠藤 誠講師、中島 康晴教授、形態機能病理の川口 健悟大学院生、小田 義直教授およびシステム情報科学研究院の美山 和毅研究員、備瀬 竜馬教授らの研究グループは、AIのアルゴリズムのひとつであるディープラーニングを用いて、抗がん剤治療後の骨肉腫患者の病理組織を評価することで、生き延びた腫瘍細胞密度を算出し、患者の生命予後を正確に予測できることを明らかにしました。
今回の成果は、骨肉肿患者の适切な诊疗に役立つことが期待されます。
本研究成果は米国の雑誌「npj Precision Oncology誌」に2024年1月22日(現地時間)に掲載されました。
构筑したディープラーニングモデルを用いた骨肉肿患者の生命予后予测の概要
切除した肿疡の病理画像を今回构筑したディープラーニングモデルに読み込み、生存している肿疡细胞の密度を算出します。算出した生存肿疡细胞密度によって患者を2つのグループに分けると、生存肿疡细胞密度が高いグループの予后が不良であることが予测できます。
研究者からひとこと
抗がん剤治疗后に生き延びたすべての肿疡细胞を数え上げるというタスクは人间では困难でした。础滨が医疗分野で新たな知见を导くことができる可能性を示すことができ、大変うれしく思います。
论文情报
掲載誌:npj Precision Oncology
タイトル:
著者名:Kengo Kawaguchi, Kazuki Miyama, Makoto Endo, Ryoma Bise, Kenichi Kohashi, Takeshi Hirose, Akira Nabeshima, Toshifumi Fujiwara, Yoshihiro Matsumoto, Yoshinao Oda, and Yasuharu Nakashima
DOI: 10.1038/s41698-024-00515-y
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