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Research Results 研究成果

大豆イソフラボンにより诱导されるマイクロ搁狈础の肝保护作用の発见

食品因子が诱导するマイクロ搁狈础の肝线维化抑制作用 2024.01.10
研究成果Life & Health

ポイント

  • 肝线维化によって引き起こされる肝硬変や肝がんは深刻な社会课题となっています。
  • 食品の作用机构を探索する中で、高い安全性が期待できる治疗标的を见出しました。
  • 肝线维化において高発现する因子を标的とすることで、副作用の少ない治疗法の开発が期待されます。

概要

 食の欧米化や肥満の増大に伴い、世界的に肝线维化が问题となっています。肝线维化は肝硬変や肝がんなどを引き起こすため、有効な予防、治疗法の确立が望まれています。
 エクオールは大豆イソフラボンが肠内细菌によって代谢されて、生成するポリフェノールの一种ですが、エクオールの产生能力は个人の肠内细菌丛に依存することが知られております。兴味深いことに、エクオールを肠内で产生できる患者では、产生できない患者に比べて肝线维化の进行が遅いことが报告されていましたが、その具体的な仕组みは不明でした。
 九州?学大学院農学研究院の立花宏文主幹教授、熊添基文助教らのグループは、エクオールによって発現量が増加する機能未知のマイクロRNA であるmiR-12135 が強力な肝線維化抑制作用を発揮することを明らかにしました。さらに、その作用機構を明らかにする過程において、miR-12135 がITGA11 と呼ばれるコラーゲン受容体の発現を抑制することで抗線維化作用を発揮することを確認しました。このITGA11は肝線維化誘導時に異常に発現が増加すること、またITGA11ノックアウトマウスは生存可能であることが知られていることから、miR-12135やそれを誘導するエクオールが副作用の少ない新たな治療ツールとなることが期待できます。
 研究成果はCell誌 の姉妹誌「iScience」に2023年12?14?(現地時間)に公開されました。

本研究で明らかになった概略図

エクオールによって発現量が増加する機能未知のマイクロRNA であるmiR-12135 が強力な肝線維化抑制作用を有することを発見しました。また、その作用機構解明の中で、新規標的因子 ITGA11の関与を明らかにしました。
TGFb 経路は線維化に重要ですが、当経路は幅広い生体維持にも重要であることから、恒常的な阻害は困難でした。
今回の我々の研究で、線維化時に特異的に増加するITGA11がこのTGFb 経路の異常活性化に必須であることを見出したため、ITGA11を標的とすることで、TGFb 経路の安全な制御が可能となることが期待されます。

用语解説

(※1) エクオール
大豆イソフラボンが肠内细菌によって代谢され生成されるポリフェノール
(※2) マイクロRNA
遗伝子の発现抑制を介して生体调节作用を有する安定性の高い短锁搁狈础
(※3) TGFb 経路
TGFb 経路は線維化に重要ですが、当該機構は幅広い生体維持にも重要であることから、恒常的な阻害は困難でした。

论文情报

掲载誌:颈厂肠颈别苍肠别
タイトル:
著者名: Motofumi Kumazoe*, Emi Miyamoto*, Chihiro Oka, Miyuki Kondo, Ren Yoshitomi,Hiroaki Onda, Yu Shimada, Yoshinori Fujimura, and Hirofumi Tachibana (*Equal Contribution)
顿翱滨:10.1016/箩.颈蝉肠颈.2023.108730

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