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Research Results 研究成果

絶灭生物の痕跡は现生生物のどんなゲノム领域に残りやすい?

―アゴハゼのゲノム解析が暴く「ゲノムの中の幽霊」― 2023.12.05
研究成果Environment & Sustainability

ポイント

  • アゴハゼの种内系统の1つが、絶灭した“ゴースト系统”との古代の交雑により诞生したことを示しました。

  • 絶灭したゴースト系统由来のゲノムが受け継がれたゲノム领域や、逆にゴースト系统由来のゲノムが失われてしまったゲノム领域の特徴を初めて解明しました。
  • 本研究の成果は、絶灭系统が现在の生物多様性に果たす役割や、生物の交雑ゲノム构成を决める普遍的なルールの解明に繋がると期待されます。

概要

 东京大学大学院农学生命科学研究科附属水产実験所の加藤柊也大学院生、平瀬祥太朗助教、菊池洁教授らの研究グループは、アゴハゼというハゼ科鱼类の种内系统の1つが絶灭した“ゴースト系统(注1)”との交雑により诞生した系统であることを示しました。さらに、この种内系统について详细な集団ゲノミクス解析(注2)を行うことで、絶灭系统のゲノムが生き残ったゲノム领域や、逆に絶灭系统由来のゲノムが失われてしまったゲノム领域の特徴を解明しました。

本解析の主役であるハゼ科鱼类のアゴハゼ。このごくありふれた鱼のゲノムに「幽霊」が潜んでいた。

用语解説

(注1)ゴースト系統(ghost lineage)
现时点でサンプリングできておらず、顿狈础のような遗伝情报に基づく証拠が存在しない系统のこと。手でつかむことができない正体不明な存在であることを「幽霊」に例えた呼称である。絶灭系统のうち顿狈础が取得できるのはごく一部であるため、ほとんどの絶灭系统はゴースト系统であるといえる。
(注2)集団ゲノミクス(population genomics)
生物の复数个体のゲノムを分析することで、集団の进化の歴史やメカニズムを解明しようとする学问のこと。

発表者?研究者等

东京大学 大学院农学生命科学研究科 附属水产実験所
加藤 柊也 博士课程(东京大学特别研究员)
平瀬 祥太朗 助教
菊池 洁 教授

九州大学 大学院理学研究院 理学部附属天草临海実験所
新垣 诚司 准教授

龙谷大学 农学部 生命科学科
永野 惇 教授
兼:庆应义塾大学 先端生命科学研究所 特任教授

论文情报

雑誌名:Molecular Ecology
题 名:
著者名:Shuya Kato*, Seiji Arakaki, Atsushi J. Nagano, Kiyoshi Kikuchi, Shotaro Hirase*
顿翱滨:10.1111/尘别肠.17216

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