Research 研究?产学官民连携
大学院芸术工学研究院 兼 応用知覚科学研究センター 教授 高木英行
■人の评価なしではできない最适设计
产业ロボットであれば制御工学?ロボット工学の技术で大丈夫でしょう.しかし、家庭用ロボットのセールスポイントである「可爱い」や「安心感」ある动きは计测できず、人がどう感じるかがすべてです.データベースから知识を自动的に取り出す技术は确立されていますが、「素性のよい」知识を取り出すには、その分野の専门家の判断が求められます.信号処理もしかり.最终的に人が见たり聴いたりしないと良し悪しが判断できない问题は多々あります.
现在、人の経験、知识、感性等に基づいた主観的総合评価力と、コンピュータの最适化技术が协力しながら最适设计をする対话型进化计算や、人が「あっ、そうか!」と気づくことを支援する技术などを研究対象にしています.
図1 対话型进化计算の枠组み
■これまでの具体的な応用から
私の赴任后学位指导第1号テーマであった补聴器フィッティングは代表例です.现在は、人工内耳のフィッティングを福大?九大医学部と共同研究しています.同じ信号処理では、医疗画像诊断の専门家が视覚的に见やすくなるような画像强调フィルタを自动的に设计する方法を福冈歯科大学と一绪に行いました.
豪州の研究所では地質学者のフィールド調査結果を基にその地質学的初期条件を探すシステムを地球物理学者が作っていました. 2週間かけて地質学者が試行錯誤でシステム探索をしても見つからなかったシミュレーション解が、2000年に対話型進化計算を提供した結果、見つかり研究所内で大きな話題になったそうです.
UC Berkeleyとの共同研究で行いましたMEMS(LSIのようなチップに電子系と機械系の素子が組み込まれた回路)設計では、色々な設計条件を満たす必要がある多目的最適化問題に、設計経験者が回路全体を見渡して得る素性の良し悪しをも最適化に組み込むことで、コンピュータのみの最適化よりも良い設計解が得られました.
アート応用では、3次元コンピュータグラフィックス(颁骋)の人物照明と室内照明の设计を、照明コンセプトに合う照明を探し出す応用例もあります.
図2 対话型进化计算による3次元颁骋人物照明デザイン
図3 対话型进化计算による补聴器フィッティング
図4 医师の视覚的判断に基づく画像强调フィルタの设计
■疲れ知らずのコンピュータと协力する人のための技术
世界の対话型研究の中心は応用研究ですが、疲れ知らずのコンピュータと人间が协调作业を行う技术の実用化には、疲労軽减问题が避けて通れません.
インタフェース研究、最适化を高速化する技术开発、人间の评価モデルを机械学习等で构成し人の评価の高そうな解を予测することで高速化する技术など、アルゴリズム开発もこの研究には必要です.
この方面の研究が少ないので、我々の研究室では判りやすい応用よりもこちらの研究に注力しています.
■最适化したシステムを解析すると人の特性が判る!?
人の评価特性に基づいて最适化されたシステムを解析すれば、逆に评価した人间侧の特性が判る可能性があります.これは人间科学の道具として使えます.このような取り组みは多分世界では我々の研究室だけだろうと思います.
统合失调症の患者さんの「楽しい-悲しい」の幅が健常者よりも有意に狭そうだ、という知见は、対话型进化计算と心理尺度构成法で见つけました.これまでは行动チェックリストでしか症状レベルが判断できませんでしたが、新しい诊断法に寄与する可能性を持っています.
図5 统合失调症患者と健常者の「楽しい」印象の照明デザイン. 「楽しい」尺度は右に行くほど「楽しい」度合いが高い. 3名の患者の照明设计(赤枠の照明デザイン)は「楽しさ」レベルが低い.
上述の対話型進化計算による補聴器フィッティングでは、最適化された特性を解析すると、(1) これまで使われて来た純音等での最適特性と音声での最適特性は異なる、(2) 発話者が変っても雑音が付加されても、音声で最適化された特性は大体同じ、(3) 音声での最適特性と音楽での最適特性は異なる、というこれまで知られていなかった知見が得られました.将来の理想的な補聴器や人工内耳は、音環境に応じて補聴特性が変化するシステムになるでしょう.
人工内耳は、(a) 電気刺激を与えるチャネル数が多い方がよい(周波数分解能が良くなる)、(b) 各チャネルではユーザーの最小音から快適な最大音まで再生できるようにする方がよい、という2つの仮説に基づいて世界中で調整されています.しかし、仏チームが対話型進化計算を人工内耳フィッティングに応用した結果、この仮説にまったく合わない最適特性になったにも関わらず、これまでよりも高い単語認識性能を示しました.これは、まだ知られていない聴覚系の知見があることを示唆しており、現在福大医学部との共同研究ではこの新知見発見を目指しています.
お问合せ先
大学院芸术工学研究院 兼 応用知覚科学研究センター 教授
共催会议
: 7th Int. Conf. on Soft Computing and Pattern Recognition
2015年11月13-15日、大桥キャンパス